お刺身センサー

 

作詞:mana

作曲:mana

 

あの子が帰ってくる夕方の金曜日

ギターを背負っている後ろ姿について行こう

玄関のドアを開けてね ただいまとご挨拶

 

お魚が食べたい 隠されてもわかる僕のセンサー

僕だけのもの、僕だけのもの

 

寒くなってきたらあの子の膝で温まろう

慣れないことをするからあの子も驚いているよ

次はいつ帰ってくるの また会えるかな

 

バイクに乗せられてリュックの中

それはまだ君が小6の秋

 

だんだん上手く出ない声と小さくなった僕の体

精一杯の力を込めて最後の声を出す

 

今でも泣いたりしてるんでしょ

朝まで目を腫らしたりしてさ

夢にまで出てきたりしてごめんね

 

君はよく誰かと喧嘩して首輪をなくしたりしてさ

そのくせ 近所の人とはすぐに仲良くなったりして

 

網戸を爪で叩く音 もう聞こえないんだな

遠くから走ってくる小さな鈴の音も

もう聞こえない

声にならない枯れた声も もうない

 

この先、長い長い人生の中に

君にもう2度と会えないことはとても悲しい

滅多に私の膝に乗らない君が

最後の12月に来てくれたことを

私は一生忘れることはないだろう